日本精鉱(株)の金属硫化物SULMICSシリーズの開発について
当社は、SULMICSシリーズとして金属硫化物製品の開発を進めています。ここでは現在開発中の金属硫化物についてご紹介します。
SULMICSシリーズの多くは、メカノケミカル合成法により製造されることが特徴です。当社ではすでにメカニカルミリング処理の工業化を実現しており、最大で数t/月の製造が可能です。また金属硫化物の種類によっては、メカノケミカル合成法以外の製法についても検討しています。
当社の金属硫化物およびメカニカルミリング処理にご興味がございましたら、ぜひお問い合わせページよりご相談ください。お客様のご要望に応じた試作・製品開発も承っております。
開発品情報
硫化スズ Tin Sulfide
硫化スズは潤滑性を持ち、自動車のブレーキパッド等に固体潤滑剤として用いられます。SULMICS-121は硫化第一スズ(SnS)、三硫化二スズ(Sn2S3)を含みますが、こちらは硫化第一スズ単体となります。ご要望に応じて、細かく粒子径を調整することが可能です。
物質名 | 硫化スズ(Ⅱ) |
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化学式 | SnS |
用途例 | 固体潤滑剤 |
形態 | 黒色粉末 |
CAS RN | 1314-95-0 |
分子量 | 150.78 |
密度 | 5.08g/cm3 |
融点 | 880℃ |
技術資料
硫化銅 Copper Sulfide
硫化銅は潤滑性を持ち、固体潤滑剤として使用されます。また排水処理剤として使用されるほか、半導体としての性質を持つことでも知られています。現在、硫化第二銅(CuS)、硫化第一銅(Cu2S)が開発品としてラインアップされています。
物質名 | 硫化銅(Ⅱ) |
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化学式 | CuS |
用途例 | 固体潤滑剤、排水処理剤 |
形態 | 黒青色粉末 |
CAS RN | 1317-40-4 |
分子量 | 95.61 |
密度 | 4.64g/cm3 |
技術資料
物質名 | 硫化銅(Ⅰ) |
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化学式 | Cu2S |
用途例 | 固体潤滑剤 |
形態 | 黒色粉末 |
CAS RN | 22205-45-4 |
分子量 | 159.16 |
密度 | 5.6g/cm3 |
融点 | 1130℃ |
技術資料
硫化ビスマス Bismuth Sulfide
硫化ビスマスは潤滑性をもち、固体潤滑剤として広く研究・開発されています。自動車のブレーキパッド等に固体潤滑剤として用いられ始めており、銅フリー、アンチモンフリーの潤滑剤として期待されています。
物質名 | 硫化ビスマス |
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化学式 | Bi2S3 |
用途例 | 固体潤滑剤 |
形態 | 黒色粉末 |
CAS RN | 1345-07-9 |
分子量 | 514.14 |
密度 | 6.78g/cm3 |
融点 | 685℃ |
技術資料
ボーナイト Bornite
ボーナイトは化学式:Cu5FeS4で表される鉱物名ですが、当社では合成ボーナイトの工業的製造を目指して開発を行っています。潤滑性があり、固体潤滑剤としての利用が期待されています。自動車における高速回転部での潤滑安定性に高い評価を受けています。
物質名 | ボーナイト |
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化学式 | Cu5FeS4 |
用途例 | 固体潤滑剤 |
形態 | 黒色粉末 |
CAS RN | 1308-82-3 |
分子量 | 501.84 |
密度 | 5.09g/cm3 |
技術資料
硫化鉄 Iron Sulfide
硫化鉄は固体潤滑剤として利用されるほか、固体電池向け活物質としても研究・開発されています。他の比較的高価な金属硫化物等と併用することで潤滑効果を保ちつつコストダウンできる可能性があります。当社の硫化鉄は、天産品のように硬度の高い石英等を含むものではなく、合成品です。
物質名 | 硫化鉄(Ⅱ) |
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化学式 | FeS |
用途例 | 固体潤滑剤 |
形態 | 黒色粉末 |
CAS RN | 1317-37-9 |
分子量 | 87.91 |
密度 | 4.8g/cm3 |
融点 | 1194℃ |
技術資料
硫化コバルト Cobalt Sulfide
二硫化コバルトは固体電池向け活物質として研究・開発される物質です。当社の二硫化コバルトは耐熱性が高いことを特徴としています。
物質名 | 二硫化コバルト |
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化学式 | CoS2 |
用途例 | 固体電池向け活物質 |
形態 | 黒色粉末 |
CAS RN | 12013-10-4 |
分子量 | 123.07 |
密度 | 4.27g/cm3 |
技術資料
金属硫化物SULMICSシリーズの製品情報は以下ページよりご覧ください。