五硫化アンチモン
グレード紹介
AS-S1
AS-S1の主な用途として真鍮やブロンズなどの銅合金への硫化いぶし(硫化イブシ)仕上げが挙げられます。 五硫化アンチモンにより硫化いぶしを受けた銅合金の表面は独特な風合いが得られ、経時変化により黒褐色へと風合いを変化させていきます。
また、粉末状の五硫化アンチモンを用いての乾式硫化いぶしでは大型部材への適応が可能で、重厚感と耐久性を有する高級表面仕上げとして、神社・仏閣・洋館、公共施設等のエントランス・エレベーター扉などに広く用いられています。
技術資料
硫化いぶし仕上げの実例
硫化いぶし仕上げの実例として、菊川工業(株)様による施工例をご紹介致します。
硫化いぶし仕上げ作業例
- 水やアルコールでスラリー状にしたAS-S1を銅合金の表面に上下に擦り付けるように塗布し、十分乾燥させます。
- 表面のAS-S1を払い落とし、硫化いぶしが仕上がります。通常はこの仕上げの後に酸化被膜のムラや施工・移動中の剥離を防ぐためにクリア塗装が施されます。
- 湿式硫化いぶしは薬液槽に銅合金を浸け込む事で処理されますが、処理する事の出来る銅合金の大きさは薬液槽の大きさに制約されてしまいます。対して上記のような乾式硫化いぶし仕上げは数mにも及ぶ建材等にも適用されます。