三酸化アンチモンの触媒特性
アンチモン化合物はポリエステル製造時の重合速度を促進する優れた触媒です。三酸化アンチモンは、エチレングリコール(EG)と高純度テレフタル酸(TPA)又は、テレフタル酸ジメチル(DMT)からポリエチレンテレフタレート(PET)を製造する際の重合触媒用として、国内はもとより、世界中で広く使用されています。重合触媒用「PATOX-C」、「PATOX-CF」グレードは以下の優れた特徴を有しています。
- 副反応を引き起こす高級酸化物や不純物金属を少なくした高純度の三酸化アンチモンで熱安定性のあるポリエステルが得られます。
- EGへの不溶解分が少なく、フィルターや口金の目詰まりが低減され、操業メンテナンスが容易 です。又、ポリエステル繊維では糸切れによる操業ロスが少なくなります。
- 細かな工程管理を行いながら且つ、大量生産により、非常に品質が安定しています。そのため、透明で色ぶれの少ないポリエステルが得られます。
- 「PATOX-CF」はより低温でEGへの溶解が可能な微粒グレードです。
三酸化アンチモン触媒は上記のような方法で使用されます。
(A): CAT(Catalyst) dissolving tank
(B): CAT storage tank
(C): CAT measuring tank
(D): Slurry preparing tank
(E): Slurry storage tank